建築デザイナーブログ

家とは生き方 vol.4

さて、日本の夏祭りやお正月同様に、この時期住人たちはお祝いしますが、観光客にも昔の暮らし方を再現したナイトツアーがあり、食べ物(日本では餅つき、お節料理)、ダンス、語り部などの催し物がありました。地域エリアの住民は、老若男女でフオカッチャを焼く簡易窯を道に製作していて、夜には焼けるから来てねと声をかけていただきました。

両国の違いもありますが同じような文化もありますね。


この数年前はローマに滞在していましたが、ポンペイに行くツアーのガイドさんにイタリア人も日本人のように勤勉だったら国が変わるのにと言われました。
また、ローマのタクシー運転手さんからは息子たちは大学を出たけど仕事がなく、イギリスで働いている。この国の政治家は汚職で腐敗していて自分の財産を増やすことしか考えていないと聞かされました。

日本より失業率が高いイタリアでは、政治が成り立っていないので経済的な問題も解決できず、国民は、而倒なことはせずに、毎日5 時間働き同じような日々を過ごし向上心など無緑で人生が流れていけばよいという価値観を持っていると、土産物店を営んでいる日本人女性に伺いました。一つの例ですが、彼女がリノベーションをした際に、職人が来ないので家へ迎えに行ったら今日は仕事をする気がしないと言われたそうで、建材の購入も一緒に行って購入しなければ進まない。

申請を出してから、何度も何度も催促をし、職人さんたちには、現場でここにこのくらいの大きさの窓でドアはここねと伝えても、まったく違うようになるから、毎日見ていないと完成できなかったと彼女の経験を話してくれました。

またレッチェという町のゴシック建築とコロシアムを見に行こうと列車で行った際に、列車から小学生くらいの小さな子供たちが駅にたむろしてタバコを吸っているのが見えて、土産物店の女性に尋ねるとイタリアでは、子供がタバコを吸っていても誰も注意をしない、それは文化的に個人の問題と扱われ、また警察官もそういう子供を見ても捕まえたりしないし家庭に連絡し指導することもないと。
警察官は犯罪対応に忙しいし、貧しい子供たちに向き合っている時間もなく、お金にならないと言われました。

日本では教師の超過労働が問題視されていますが、この教育現場の状況の違いには驚きました。
そして家族関係は、イタリアでは母親が一番の権力者で、人生の先輩で伝統を知り尽くしていて、女性たちのつながりも強く、助け合っていると。家事の中でも掃除を徹底的にすることが、奥さんや母親の務めで、イタリアのお母さんや主婦は、家を守ってなんぼだという価値観があるから、お母さんには従うと。日本の男尊女卑とはちょっと違った感覚ですね。でも、かといって男性たちは家族を背負って仕事に邁進するかと言うと、前記したようになるべく働かずに自分の時間を大切(?)に生きていたいと。そこには彼女日く、「面倒くさい」という言葉とともに習慣・文化が根付いているそうです。面倒なことはしたくないと。・・・決められた仕事を楽にこなして人生に変化を持たずに、1日5時間だけ働き同じような日々を過ごしていくことが一番幸せという価値観だそうです。このご家族も女性たちが一生懸命に店を経営し家事も頑張っているそうです。

だから家の中はいつも小綺麗に片付いていて、例えば各部屋のラグを屋外に出し、叩いて埃を払い、綺麗する日を決めて行っているそうです。女性たちには中々の仕事量が課されていますね。単身で暮らすことが稀で家族ができるだけ一緒に暮らし、地域の人たちと助け合って生きていく文化だそうです。左下写真:新築の断熱施工は通期のための穴があるブリックの組積造です。


※インフラが行き届かない道路。

日本では、戦後の高度成長期に発展をし、「企業戦士」という言葉もでき、勤勉に働いてこそなんぼだという価値観が浸透し、企業の中で勝ち組になるために良い学校、良い会社への就職が重要視されていましたが、現在はだいぶ変わってきました。その弊害として大人たち、子供たちに強いるストレスや孤立が問題視され、その改善をする必要があると国を挙げての軌道修正がありました。この間、子供には子供部屋を与え、しつかり勉強をさせるから、ダイニングテーブルでの勉強に変わり、家のプラン‘も変わってきました。

価値観が多様化しプランも多様化し、成長に合わせて変化させるプランやオープンな住空間になってきました。ですから、アルベロベッロのビックママの文化は、核家族が一般的な日本では特殊な家族になっています。日本でも田舎に行くと4 世代が暮らす大家族などいますが、都内近郊では、少ないです。イタリアの家とは平面プランも動線も違います。イタリアでは、家の中は小綺麗で無駄なものを置かず、物を増やさずに意外にシンプルに暮らしていました。

さて、これから日本ではどんな暮らし・生き方に変化していくのでしょうか?
そして、皆さんはどんな暮らし方をしたいですか?

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